8月前半に開始の展覧会から、当ブログの主旨と関わりそうなものをピックアップします。
(引用文は各館サイトからの抜粋です。情報収集にあたりましては、観仏三昧さんのデータを参考にさせていただきました)
- 展覧会「大倉コレクション アジアへの憧憬」
大倉集古館 8/1〜9/30
〈大倉喜八郎は明治から大正時代にかけて、汎アジア的な視点から東洋の古美術品を網羅的に蒐集してコレクションの充実を図りました。その内容は、アジア諸国の仏教美術を始め、中国の絵画、陶磁・漆工などの工芸品、陶俑や銅鏡などの考古遺物に加えて、宋元版本の貴重書を含む中国の古典籍と極めて多岐に亘ります。従来、その全体像が紹介されることのなかった東洋関係の蒐集品の数々を、奇才・伊東忠太建築による中国古典様式の幻想的な展示館の雰囲気とともにお楽しみ下さい。〉
- 館蔵品ギャラリー「チベットのタンカ」
福井市立郷土歴史博物館 8/4〜9/2
〈毎年夏季に展示しているチベットの密教絵画「タンカ」を、今年もご紹介いたします。〉
- 特別展「日本彫刻の近代 明治期から1960年代まで 日本彫刻100年の歩み」
宮城県美術館 8/7〜9/17
〈この展覧会では、明治時代から1960年代頃までの彫刻史の展開を、(1)「彫刻」の夜明け、(2)国家と彫刻、(3)アカデミズムの形成、(4)個の表現の成立、(5)多様化の時代、(6)新傾向の彫刻、(7)昭和のリアリズム、(8)抽象表現の展開 の八章に分けて構成し、時代や傾向を代表する作品約90点を通して、日本彫刻の「近代」が持つ意味を検証します。〉
- 特集陳列「後宇多法皇入山700年記念 大覚寺の名宝」
京都国立博物館 8/8〜9/17
〈本年は、後宇多法皇が大覚寺に入山されて、ちょうど七百年という節目にあたります。これを記念して、後宇多天皇の自筆の書跡や聖教類、更には宸殿を飾っている桃山時代の画家狩野山楽の襖絵、平安時代の仏師明円の唯一の作例である五大明王像などの優品を選りすぐって展示いたします。〉
- 企画展「陰陽道×(かける)密教」
神奈川県立金沢文庫 8/9〜9/30
〈中国では陰陽道が「道教」という独立した民族宗教として発展するのですが、日本では陰陽道はついに独自の宗教として確立することはありませんでした。その一つの原因は平安時代の密教が陰陽道の技術を吸収したことが挙げられます。鎌倉時代に成立した「称名寺聖教」を調べると、陰陽道の色彩を濃厚に含んだ密教修法が多く見られます。この展示では、聖教という中世の仏教の書物を通じて、陰陽道と密教の混合した中世の信仰と観念の世界をご紹介します。〉