仏報ウォッチリスト

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 ブルータスの製本

ブルータス』最新号(9月15日号、特集「国宝って何?」)に驚きました。何にって、その製本に。
私の興奮した説明ではわかりにくいと思うので、版元であるマガジンハウス発行のメルマガを引用します。

○:ホント、まさに「国宝」のパワーね。
●:びっくりするのは、内容だけじゃなく、特集の作りにもあるらしいよ。
   (中略)観音開きになっててページをさらに引き出して広げる構造。
○:それはたまに見かけるわよねえ。
●:ところが、その開き方をよーく見ると、マニアがうなる仕掛けが施さ
   れてるという…。
○:ほう。
●:今までは、ページを引き出して広げても、1ページの4倍の幅に広がる
   程度だったんだって。それが、この号は、なんと横に6ページ分の画
   期的な広がりが。そして、そのページ部分が貼り込みじゃなくて通常
   の「折(おり)」と呼ばれる製本の中で実現されていること。

 (――マグネットカフェニュース9月3日号「聞き耳チャット」より)


見開きの対向ページがそれぞれ巻き三つ折りになっていて、計6ページ分で狩野永徳「四季花鳥図襖」全面を見せています。
すごいのは、これが中綴じの雑誌の通常ページであること。中央を針金(ホチキス)で止める体裁の製本の途中でこの特殊加工が施されているのです。いったいどうやって?
こんな工夫を思いついた企画者と実現させた現場に拍手。「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」(最澄