仏報ウォッチリスト

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 東山魁夷展を見た

東京国立近代美術館で「生誕100年 東山魁夷展」(5/18まで)を見ました。主として自然風景を描いた大きなサイズの作品が101点。ほぼ制作年順に並び、後年になるほど使用される色数が減ってきます。会場を進むにつれて研ぎ澄まされてくる画面に心が洗われる思いがしました。
当ブログとしてのイチオシは言うまでもなく、唐招提寺御影堂の障壁画です。「揚州薫風」は鑑真の故郷の湖を、「濤声」は一行が苦難の末に渡り着いた海岸を、横長の襖絵として大胆に描いた作品。波と風はいずれも聴覚に訴えるモチーフながら、どこか静謐さを漂わせています。襖の表と裏を同時に見せるため、他作品とは別の上階に展示されているので、どうぞ見逃さないように。