仏報ウォッチリスト

ここは仏教の最新情報、略して《仏報》の材料をとりあえず放りこんでおく倉庫です。

 土蜘を見た

先日、国立能楽堂で「土蜘(つちぐも)」を見ました。源頼光によるクモ退治。派手に紙の白糸を撒き散らすのは歌舞伎などでもおなじみ。土蜘とは古代の葛城山に住んでいた土着民を暗示しているとか。だけどその存在を叩き潰すだけの身も蓋もない展開。
土蜘が最初に頼光の前に現れるときに「僧形」であること、それから退治に行くのは頼光本人ではない(独武者と従者)という二点が、なんとも意味深。
     ◆
話変わります。今夏の台東薪能のチケットをこのたび購入したのですが、ここまでのハードルが異様に高いのに驚きました。べつに激しい争奪戦だとか電話がかかりづらいとかではないのです。ご指示に従い、まず初めに往復はがきで申し込み。それで抽選などしてOKが出るのかと思いきや、返信で届いたのは予約券。これを持って10日以内に台東区役所の窓口に出頭せよという。お役所ですから受付は平日の日中のみです。大切な時間と交通費を使って出向き、現金払いで正規の入場券を入手。でもね、驚くなかれ、これがなんと自由席券なの。つまりこれだけ労力を果たしてもまだ座席が確保できていないってこと。どうしてこんなステップを踏まねばならぬのか理解できません。これでもし「当日券あります」なんて言うなら、許さんよ。