仏報ウォッチリスト

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 「対決」展を見た

東京国立博物館で「対決 巨匠たちの日本美術」展を見ました(8/17まで開催)。
対決というのは、オリンピックがらみの発想でしょうか。近似する芸術家2人を《vs.》で結んで、計12組の代表作を比べる趣向。
という企画からして大味になることは必定。まあ夏休みに当て込んだお勉強用かな。ぐるっと回れば、どれか1点ぐらい絵日記のネタが見つかるでしょ、みたいな。子どもらの目を奪うのは、芦雪の虎か、蕭白の仙人か……。
どうせお勉強ならいっそ作品に直接、吹き出しや矢印や引き出し罫を貼り付けて、ここに注目!って示してくれればよいのに。説明文は案外凡庸。
何が何でも闘わせたい主催サイドの思惑に比べ、展示品一つひとつの独立した存在感といったら! この勝負、どう見ても作品側の勝ち。
ところで、展示パネルにも使われている対決者たちの似顔絵、これがめっぽう味わい深い。もちろん大半は想像図。山口晃さん描く原画が当展への階段を昇る前の1階右手に展示中。この場外対決をぜひお見逃しなく。