10月に始まる展覧会から、日本およびアジアの文化・芸術・宗教関連と思われるものをピックアップします。開始日順。まずは月の前半分。引用文は主催者サイトからの抜粋です。(情報収集にあたりましては、観仏三昧さんのデータを参考にさせていただきました)
- 特別企画「重要文化財 銅造菩薩半跏像展」
安曇野ちひろ美術館
10/1-12/19
〈松川村の観松院にある銅造菩薩半跏像は、7〜8世紀頃に朝鮮半島でつくられ、渡来人によってわが国にもたらされたと考えられています。県下最古の仏像で、1982年に国の重要文化財に指定された美しい弥勒菩薩をご覧ください。〉
- 秋季特別展「奈良時代の匠たち 大寺建立の考古学」
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
10/2-11/21
〈平城京の大寺院を中心に考古学と建築史学の両面から奈良時代の仏教建築の世界を紹介します。また、出土遺物や伝世資料などから寺院を造営した造寺司に属し、建造物の建立、伽藍の造営に携わった木工や鋳工、瓦工など奈良時代のさまざまな工人「匠」の姿に迫ります。〉
- 「白隠・遂翁・東嶺」
早稲田大学會津八一記念博物館
10/2-11/27
〈白隠慧鶴の書画とその二大俊足といわれる遂翁元盧、東嶺圓慈の書画を展示する。〉
- 特別企画展「立山・富士山・白山 みつの山めぐり 霊山巡礼の旅『三禅定』」
富山県 立山博物館
10/1-10/31
〈江戸時代は、ひろく寺社参詣や名所・旧跡めぐりの旅が盛んになった時代です。 本企画展では、「三禅定」とは具体的にいつ誰がどのルートをどのように旅したのか、また「三禅定」の旅の持つ歴史的な意味は何なのかを、関連史料をとおして紹介します。〉
- 巡回展「棟梁 堂宮大工の世界」
竹中大工道具館
10/2-11/14
〈堂宮大工棟梁の仕事を迫力の模型や図面、あるいは使い古された道具や記録映像など普段見ることのできない貴重な資料で紹介します。〉
- 特別展「誕生!中国文明」
九州国立博物館
10/5-11/28
〈本展では、中国文明の核心をとらえることができるように、中国・河南省の出土品や美術品に着目しました。展示品は河南省文物局の全面協力のもと、東京・奈良・九州の三つの国立博物館の共同調査によって厳選。「王朝」「技」「美」という三部構成によって、中国文明の真の姿に迫ります。〉
- 「神々のすがた 古代から水木しげるまで」
島根県立古代出雲歴史博物館
10/8-11/28
〈古事記編纂1300年を前に、当館と島根県立石見美術館では、島根県の東西で企画展「神々のすがた」を開催します。当館では、はるかいにしえから現代にいたる「神のすがた」の変遷をたどることにより、日本人の神に対する心性をさぐります。〉
- 特別展「東大寺大仏 天平の至宝」
東京国立博物館
10/8-12/12
〈大仏造立に関わる作品を通して天平文化の精華をご覧いただきます。八角燈籠が寺外で初公開となるほか、誕生釈迦仏立像や伎楽面など、天平の宝物を一堂に展示します。また重源上人、公慶上人の肖像彫刻、さらにバーチャルリアリティー映像で平安時代末期に焼失した創建時の大仏殿を再現。〉
- 「救いのほとけ 観音と地蔵の美術」
町田市立国際版画美術館
10/9-11/23
〈本展は観音と地蔵の姿をあらわした版画、それらの版画を内部の空間に納めた仏像、関連の深い仏画など約130点の作品を通じ、「救い」をテーマとする仏教美術の醍醐味を味わっていただくものです。〉
- 企画展「シルクロードと東アジアの仏教美術 遥かなる時空をこえて」
福井県立美術館
10/9-11/3
〈ある個人コレクションによるガンダーラを含むシルクロードの地域と、中国・朝鮮・日本の東アジアの仏教美術の名品約200点を展示。長い歴史を経て、人々が守り伝えてきたみ仏への豊かな信仰と美を紹介します。〉
- 特別展「住吉さん 住吉大社1800年の歴史と美術」
大阪市立美術館
10/9-11/28
〈御鎮座1800年大祭のプレイベントとして、住吉大社と関係の深い短冊や歌切れなど和歌関連作品、住吉明神や住吉大社が描かれた絵画や工芸作品、住吉大社に伝わる名品などを一堂にし、日本美術における「住吉大社」の位置づけを明らかにしたいと考えています。〉
- 特別展「高安の神と仏・人と信仰」
八尾市立歴史民俗資料館
10/9-11/29
〈今年は、玉祖神社遷座1300年の記念の年に当たります。これを記念して八尾市高安の神と仏を取り上げ、それに関わった人々と信仰を考えます。〉
- 特別展覧会「高僧と袈裟 ころもを伝え こころを繋ぐ」
京都国立博物館
10/9-11/23
〈僧侶が身につける衣服として、目にしている袈裟。日本の寺院では、空海・最澄といった平安時代の高僧や、無準師範・夢窓疎石といった高名な禅僧が着用したとされる袈裟が秘蔵されてきました。これらを一堂に会し、袈裟を通して見えてくる日本の仏教と染織の歴史を辿る、初めての試みです。〉
- 企画展「祈りとまじないの考古学」
埼玉県立さきたま史跡の博物館
10/9-11/28
〈縄文時代から奈良・平安時代までの祭祀遺物を取り上げ、各時代に生きた人々の祈りとまじないの世界へ御案内します。〉
- 特別展「仏教伝来 埼玉の古代寺院」
埼玉県立歴史と民俗の博物館
10/9-11/14
〈埼玉県内には東日本最古と推測される寺谷廃寺(滑川町)があり、本県でも7世紀前半に寺院が造営されたと考えられています。今回の特別展では、考古資料や歴史資料を通し、仏教が地域社会に与えた影響について探ります。〉
- 特別展「いのりのかたち 祈願の民具と民間信仰」
和歌山県立紀伊風土記の丘
10/9-12/5
〈学文路苅萱堂の「人魚」、御坊市の「生身迦ル羅王尊像(カラス天狗)」、慈光圓福院の「雷獣」・「烏天狗頭骨」など江戸時代から伝わる信仰対象の空想上の生物が一堂に展示します〉
- 特別展「数の美術 数えて楽しむ東アジアの美術」
和泉市久保惣記念美術館
10/10-11/28
〈日本、中国、朝鮮で制作された美術工芸品のなかから、よく知られた名数(物の名前に添えられる決った数)にかかわる作品を集め、名数がどのように表現されてきたのか、また名数の捉え方やバリエーションの豊かさなどをご覧いただきます。〉
〈後半につづく〉