仏報ウォッチリスト

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 「仙がい展」

出光美術館で「仙がい展」を見ました。今年は「東洋の白いやきもの」展に併設。2カ月半にわたる会期中に「仙がい展」は20点すべて展示替え。前期の展示は見られず後期のみ鑑賞。
テーマが2つあって、まずは「第二の故郷、筑前・博多」と題し、博多の祭りや九州北部の風景を描いた絵画10点。縦長の山水画風。現地を知らないのでみずから判断はできませんが、解説によれば実景を忠実に描写しているらしいです。何を描いても味があるのは、根底にこの写実力があるからでしょう。
2つめのテーマは「愛すべき自然」で動植物を描いた作品10点。蟇画賛は坐禅蛙に似て蚯蚓が追加されています。60センチ四方の左右いっぱいに河豚を描く河豚画賛の大胆さに感服。書と絵が一体化したような中秋名月画賛も味わいがあります。
これでもかというくらい白磁を並べた会場の壁面に墨絵を飾るという心憎い演出。その対照の妙を存分に楽しみました。