仏報ウォッチリスト

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翁・竹生島・橋弁慶

第56回式能でお能「翁」「竹生島」「橋弁慶」を見ました。能楽協会主催の昼の部のプログラム。式能というのが他の舞台とどう違うのか、きっと関係者の側ではその格式などで厳然たる違いがあるのでしょうが、見る側にはあまりピンと来ません。
「翁」は前回、会場の入り口で仕事の電話などしていたばかりに開始時間に遅れて入場できなかったという因縁の演目で、今回は無事着席。荘重な翁、そのあとの三番叟の奮闘ぶりが印象に残りました。
竹生島」は2回目。社殿には弁才天、湖上には龍神が舞い踊ります。〈もとより衆生、済度の誓ひ、さまざまなれば、あるいは天女の、形を現じ、有縁の衆生の、諸願を叶へ、または下界の、龍神となって、国土を鎮め、誓ひをあらはし…〉。女人禁制をあげつらう側と、あっさり破る側が対比され、その心の狭さを思い知らされるような展開。
「橋弁慶」は初見。「船弁慶」の同工異曲かと思ったら全然違いました。五条の橋の牛若丸の物語。弁慶が降参して従者となる。まことにたわいないお話で拍子抜けしました。