仏報ウォッチリスト

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 新書のカバー

 朝日新聞社が今年10月創刊に向けて実施していた「朝日新書」ブックカバーコンテストの応募が6月10日で締め切られました。
 この公募にどうも賛同できないところがあります。(なぜわざわざ募集終了を待って申しあげるかというと、応募する側を批判するつもりはなかったからです)
 新書の装丁といえば、1年半前にリニューアルした講談社現代新書の表紙が酷評されたことはまだ記憶に新しいところです。内容を反映しないてんでばらばらなカラー、タイトルのゆるい文字組みなど、すでにさんざん叩かれていますので、興味があればウェブ上で検索してみてください。
 個人的には、新潮新書が03年4月に創刊された当時、どうしてこんな汚い色を表紙に使うんだろうと(これはあくまで好きずきですが)不思議に思った覚えがあります。ところが『バカの壁』や『国家の品格』といったヒットを連発されると、みてくれと購買意欲とは無関係かとも考えさせられます。
 最近では、岩波新書が今年4月にリニューアル。旧版をベースに比較的おとなしい刷新で、うがった見方をすれば、おっかなびっくりともうつります。いま同社サイトを確認したら、今回のリニューアルのキャッチフレーズは「変わりますが、変わりません」でした。
 そうした経緯を思うと、朝日新書がデザインを公募するというのは、責任回避に見えてしかたないのです。
 コンテストの大賞賞金は100万円だそうで、この値段でデザインしてもらったうえで批判をかわせたらなら、きっと安いものでしょうね。賢いといえば賢い。
 でも、もっと自信を持ってカネも使って勝負してもらえたらなあと思います。