東京近辺で9月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(9/2更新)
- 『摂大乗論』に学ぶ
日時:9/8 19:00
会場:青松寺観音聖堂
講師:竹村牧男
主催:青松寺
- 第730回仏教文化講座
日時:9/23 14:00
会場:新宿明治安田生命ホール
講師:上杉孝久「日本史がおもしろくなる日本酒の話」
佐久間秀範「人は何を見ているのか 唯識思想入門」
主催:浅草寺
東京近辺で9月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(9/2更新)
東京近辺で8月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(8/3更新)
東京近辺で7月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(7/1更新)
国立能楽堂で金春会定期能を見ました。演目はお能「花月」「杜若」「雲雀山」。
「花月(かげつ)」は、7歳の子が行方不明となるお話。憔悴して出家していた父親は、成長して清水寺で芸人となっていた息子を発見、聞くと天狗にさらわれて諸国を巡っていたといいます。感動的な再会の物語とともに、少年の芸を見せるのが眼目。小歌をうたい、弓を射るしぐさを見せ、曲舞を舞い、羯鼓を打つ。短い上演だが盛りだくさん。子と共に帰って行く父親は、「連れ参らせて、仏道の修行に、出づるぞ嬉しかりける」と述べていました。
「杜若(かきつばた)」は2007年7月以来2度目。杜若の精が成仏を遂げる。冒頭で僧に「草木心なしとは申せども……あら美しの杜若やな」と言わせておいて、結びで「花も悟りの心開けて……草木国土悉皆成仏の御法を得て」としめくくります。男女の恋を語る伊勢物語の主人公在原業平は、ここでは歌舞の菩薩とあがめられ、仏法の種とならぬものはないと思わせます。
「雲雀山(ひばりやま)」は初見でなおかつ謡曲が手元にありません。資料によると、右大臣豊成が讒言を信じて娘の中将姫を殺せと命じるも、乳母の侍従がかばって山中にかくまいます。姫でも父親でもなく、この乳母を中心に物語が進行するのが斬新。それにしても登場人物は多いのに、乳母が舞を見せる時間だけが長い。豊成が我に返って改心するにはそれだけの時間が必要だったのかもしれません。ところでこの物語は中将姫について何か「当麻」に通じる伏線はあるのでしょうか。どうもまったく別の作品と考えたほうがよさそうです。
東京近辺で6月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(6/1更新)
東京近辺で5月に開かれる講演・講座をメモします。開催日順。詳細は各主催者または会場にお尋ねください。(5/2更新)
そごう美術館で展覧会「あそぶ浮世絵 ねこづくし」を見ました。平木浮世絵財団の所蔵品から、猫が登場する浮世絵約140点。まったく通りすがりの時間つぶしで入ったのですが、徹底した猫しばりの企画は楽しめました。
役者絵でたぶん本人そっくりに似せてあり、加えて演じる役柄が一目で分かるように描かれていながら、しかも顔が猫って、超高度に計算された絵だと思います。
人物を戯画化して顔と手足が猫、なのに着物を着た姿が違和感ありません。温泉のシーンなど、着物を着た猫と裸の猫が同じ絵の中に難なく収まっているのが不思議です。猫柄の着物というのも大胆でした。
仏教がらみでは、国芳に十六羅漢をもじった「十六利勘」というシリーズがあって朝寝者損者みたいなからかいの対象としています。「於竹大日如来」は犬猫と共に描かれることが多いとか。「西行法師」は源頼朝から賜った銀製の猫をそのへんの子供に与えてしまったシーンを描いています。
「八代目市川団十郎死絵(しにえ)」2枚のうち1枚目は地獄の使者に連れて行かれる役者にすがりつく贔屓筋たち。2枚目は涅槃図の構図を借り、中央の寝台に頭北面西で横たわる役者を取り囲んで泣き、手前には猫。涅槃図には動物たちが釈尊の死に寄り添ったことになっていますが、古来の様式では猫だけは描かないのがお約束になっています。理由はお釈迦さまの使いである鼠の天敵だからなど諸説あり。ところがこの死絵に猫だけが描かれるというのは、涅槃図の決まり事を知っていてわざとそうしているのでしょうか。
ちょっと離れて眺めても目立つ猫たち、決して脇役に収まってはいられない存在感に感服しました。
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/16/nekodukushi/index.html