12月前半に開始する展覧会から宗教関連のものをピックアップします。引用文は各館サイトからの抜粋です。(情報収集にあたりましては、観仏三昧さんのデータを参考にさせていただきました)
- 企画展「異空間・曼荼羅展」(前期)
秋田市立赤れんが郷土館
12/1〜1/13
〈即遠なる智恵と無限の慈悲に満たされた祈りと悟りの不思議な世界へご招待。難解と思われがちな曼荼羅を、勝平得之が収集した作品から、やさしく解説します。〉
- 「元東大寺管長 清水公照の世界」
掛川市二の丸美術館
12/1〜1/27
〈清水公照は華厳宗の僧侶であり、東大寺管長として大仏殿の昭和大修理に尽力した人物ですが、人間味あふれる書や絵を描くことでも多くの人々に親しまれてきました。飛騨高山で絵付けされた茶碗、皿や書、春慶塗、泥仏などの作品からは、見た人の心を和やかにする味わい深いものが感じられます。〉
- 企画展「拓本でみる京の梵鐘」
大谷大学博物館
12/4〜12/22
〈現存最古の戊戌年(六九八)銘の妙心寺の梵鐘、華麗な文様をもつ平等院の梵鐘、銘文により「三絶の鐘」と称される神護寺の梵鐘、豊臣家の滅亡を導いた「国家安康」の銘文で知られる方広寺の梵鐘など、白鳳時代から江戸時代までの著名な梵鐘の拓本を展示します。〉
- 「小杉コレクション 仏像のほほえみ」
浜松市美術館
12/4〜1/20
〈古代仏教彫刻の源流となった北魏時代の三尊仏立像や隋・唐時代の愛らしい金銅仏を中心とした展覧会です。石像や金銅仏の魅力を紹介します。併せて、元・明時代の陶磁器もご覧になれます。〉
- 企画展「学僧 湛睿の軌跡」
神奈川県立金沢文庫
12/6〜2/11
〈湛睿(1271−1326)は、鎌倉末期から南北朝時代の激動のなかを生き抜き、晩年に横浜市金沢区にある称名寺の第三世長老となった学僧です。湛睿の波乱にとんだ生涯の軌跡を、重文「称名寺聖教」のうち著作や手紙をはじめとする文化財から探ります。〉
- 「福岡の瓦経」
福岡市博物館
12/4〜2/3
〈平安時代後期に盛んに行われた埋経には、紙本経を容器に納める他に、瓦経を埋めた例もありました。市内西区飯盛山・愛宕山、東区筥崎宮から出土した館所蔵・寄託資料を中心にその全貌に迫ります。〉
- 特別陳列「おん祭と春日信仰の美術」
奈良国立博物館
12/8〜1/20
〈本展覧会は、おん祭の開催される時期に合わせ、この祭礼に関する資料を展示し、長大かつ多岐にわたる祭の内容の一端を紹介するものです。今年は特に社伝神楽に注目し、関連資料を幅広く展示します。また併せて春日信仰にまつわる美術工芸品を展観し、おん祭を支えた春日信仰の広がりと多様性を概観します。〉
- 企画展「国宝・古神宝の美 熊野速玉大社の神々」
和歌山県立博物館
12/8〜1/14
〈「古神宝」とは、新たな神宝を奉納したときに、神殿から下げられた古い神宝のことです。熊野速玉大社には、およそ1000点もの古神宝が伝えられており、全て国宝に指定されています。これらの古神宝の大半は、明徳元年(1390)の遷宮に際して、天皇・上皇・足利義満と諸国の守護の支援によって奉納された貴重な資料です。〉
- 「清水公照 旅の絵日記展」
姫路市書写の里・美術工芸館
12/8〜12/24
〈姫路出身で元東大寺管長・清水公照は生前、国内外を問わず数多くの旅をしました。この展覧会では昭和46年から昭和60年の間に旅したヨーロッパ各国、インド、インドネシア、タイ、中国、朝鮮、メキシコなどの絵日記風にまとめた作品を展示します。〉
- 「ヨーロッパ美術の精華 神々と自然のかたち」
松本市美術館
12/11〜2/3
〈このたび、国立西洋美術館の所蔵作品による展覧会を開催することとなりました。本展は、「神々と自然のかたち」を副題に掲げ、ヨーロッパ美術のなかから、神話・聖書・歴史および風景を主題とした絵画21点、版画62点、彫刻10点をご紹介します。〉
- 企画展「清水公照の世界」
桑名市博物館
12/15〜1/27
〈独特の人間味溢れる書画、陶芸で知られ、「今良寛」とも呼ばれた清水公照師が各地の窯元に出かけ、作家の作った茶碗や皿などに絵付けした陶芸作品を始め、書や絵、毎日書き続けておられた絵日記など、ユーモアに溢れる作品、独特のやわらかいタッチと力強い筆運び、大胆ながらも繊細な色使いをご覧いただきたいと思います。〉
- 「相国寺の禅林文化 室町から近世へ」(後期)
承天閣美術館
12/15〜3/23
〈相国寺は春屋妙葩や鳳林承章、梅荘顕常らの高僧、周文や雪舟ら画僧を輩出してきました。また時の権力者との関わりの中で伝えられた文化財も数多く、伊藤若冲や原在中らの作品も多く伝えられています。本展では歴史的経緯によって相国寺に伝えられた名品の数々を、室町、桃山、江戸の三つの時代に区分して一堂に公開いたします。〉
今月の特筆事項としましては、ご覧のように、清水公照師の作品展を3館で同時開催。お互い示し合わせた企画なのかどうかは不明ですが。