仏報ウォッチリスト

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 京都細見美術館展

横浜のそごう美術館で、「京都 細見美術館展 Part2 琳派若冲と雅の世界」を見ました。
タイトル通り琳派の絵画が中心ですが、意外に仏教関係も多くありました。最初のコーナーは「祈りの美」で装飾経や仏画・仏具など9点。なんでも同館コレクションの出発点は宗教美術だったとのこと。目を引いたのは、繊細な蝶鳥下絵法華経断簡、美しい彩色が残る鎌倉後期の六観音図など。
以下につづく源氏絵、琳派、意匠のそれぞれのコーナーにも宗教がらみの作品があります。法然上人伝法絵断簡は、こんなのが市場に出回っていたことに驚きました。宗達と若冲の愛くるしい仔犬は、狗子仏性の公案にもとづく絵柄。
抱一の青面金剛像という絵が繊細で見応えあるのですが、屏風などと一緒のケースに展示され、作品まで距離があるのが残念。芦屋十一面観音図香炉釜は、側面に小さな観音様が浮き彫りになっています。
若冲作品のモチーフは鶏と菊で、意外におとなしめ。広報に使われている雪中雄鶏図は、鶏よりも隣の竹に目を奪われます。なんで2本が絡み合っているのかと。
夜8時まで開いているので、仕事を一区切りつけてからクールダウンのつもりでぶらりと寄りました。琳派のたらしこみをボーッと見ていると妙に心を落ち着いてきます。