仏報ウォッチリスト

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 仏教書じゃない14

 「タイトルに惑わされるな!これは仏教書じゃない」というシリーズが、当欄にかつてありました。前回は本年1/26付でした。ぐーっと遡っていただくか、検索窓で探してみてください。
 だんだん同じ著者ばかりになって新鮮味に欠けてきたので、もうやめようと思っていたのですが、ここにきて注目物件がありましたので復活いたします。
 いちおう主旨を説明しますと、一言でいえば標題のまんまです。決して内容を責めているわけじゃありません。実物を手にしてもいませんし。ただ、紹介文を読む限り、[新刊]欄に挙げている仏教書と同列に扱うのはいかがなものかとためらい、こうして別にくくってご紹介する次第です。
 気づけば、はや第14弾。

  • 『お父さんの成仏経済学 転ばぬ先の未来家計簿』
     岡崎昂裕=著 スパイス 1470円 7月刊
     〈浪野道男、45歳。妻と2人の子あり。死神に余命3ヶ月と宣告され、あわてて家計を見直すが、何から始めたらよいのか…。〉
  • 『魂で聴く西国三十三観音の声』
     沖紘子=著 グラフ社 1200円 7月刊
     〈5歳頃から不思議なインスピレーションを感じ、霊能力を持つようになった著者が、日本に数ある霊場の中でも最も歴史が古いとされる西国三十三観音を巡って聴こえてきた神々の声を伝える。〉
  • 『よく働き、よく生きる 仏教に学ぶ幸せなお金儲け』
     大栗道榮=著 幻冬舎 1470円 7月刊
     〈汗を流し、頭を使い、誇りをもって仕事をした結果、身の丈にあったお金を稼ぐ喜びが、私たち人間には与えられている…。正しく強く、あなたを成功へ導くビジネス法話。お金に振り回されない生き方が学べる1冊。〉
  • 『喜悦の寺院』
     ボンキム・チョンドロ=著 東洋出版 1500円 7月刊
     〈飢饉に苦しむベンガル人と、ムガール帝国東インド会社との戦いを描いた本作品は、1882年の出版とともに、たちまちインド中の言語に翻訳され、インド独立の導火線の一つとなった。〉
  • 『山頭火事件帳 古都山口・桜山の殺人』
     川崎貴人=著 実業之日本社 900円 5月刊
     〈昭和13年、放浪の俳人・山頭火は山口・湯田温泉郷に住まいを移し、近くに住む林青年と親しくしていた。ある日、大内氏ゆかりの寺で、女性の絞殺死体が発見される。書き下ろし旅情ミステリー。〉
  • 『京都・鎌倉・大和 あじさい古都の寺殺人ライン』
     和久峻三=著 講談社 650円 5月刊
     〈宇治の三室戸寺で、斑鳩の矢田寺で、月下の紫陽花園を撮影中だったハイアマチュアの写真家が相次いで殺害された。月光写真に鎬を削る写真集団『写団・影』とは?〉
  • 赤かぶ検事奮戦記 京都人形寺の惨劇』
     和久峻三=著 徳間書店 600円 4月刊
     〈草木も眠る丑三つ時、雅な古都の尼寺に絶叫が上がり、縄でくびれた賊が揺れていた。国宝級の人形をあまた有する名刹に続発する怪奇。夜な夜なさまよい歩くという人形の呪いなのか?〉
  • 『無言殺剣 火縄の寺』
     鈴木英治=著 中央公論新社 680円 3月刊
     〈関宿城主・久世豊広を惨殺した謎の浪人は、やくざ者の伊之助を伴い江戸へ出る。伊之助は兄二人と再会を果たすものの、三兄弟には浪人を追う何者かの罠が。〉
  • 『越境陀羅尼』
     佐藤トモヒサ=著 講談社 1785円 3月刊
     〈狂気か、正気か??生きることの実践が自己への試練であり信仰なのだ。日本を脱出し、存在の汚辱の中をのたうち回りながら「俺たちの王国」を夢みた若者たちの、愛と思想と友情。苦痛に満ちた戦いを描く書下ろし長篇。〉
  • 『弥勒の月』
     あさのあつこ=著 光文社 1680円 2月刊
     〈江戸後期。小間物問屋「遠野屋」の新妻、おりんの溺死体が見つかった。切れ者の若き同心信次郎と老岡っ引の伊佐治は、変わり果てた妻を前にしても冷静な「遠野屋」主人、清之介に違和感を覚える。〉