仏報ウォッチリスト

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 五島美術館の庭園

五島美術館で「館蔵・春の優品展 水墨画・古筆と陶芸」(5/10まで)を見ました。訪れたのが会期最終日で、もうここで詳しく紹介してもしかたありませんから、以下ごく簡単に。
特別展示の国宝「源氏物語絵巻」は復元模写と並べて4場面。水墨画が一休など室町期から大観ら昭和期まで20点弱。奈良・平安時代の古写経が3点。平安・鎌倉の古筆約10点。桃山時代の茶碗など陶芸が20点。
古写経のうち、紺紙金銀交書の「中尊寺経」は倶舎論巻第二十三。長い巻物のうちの巻末部分が展示されているのですが、あと数行で完成というところで写経者が気を抜いて1行すっとばしてしまったらしく、行と行の間に後から1行書き足してあります。そんなわけで本来は金字と銀字で1行ごと交互に金銀金銀となるはずが、ここだけ金金銀となっていました。……些末な話題ですみません。でも、いかにもそこを見せたいかのような展示だったもので。
さて、天気が良いので、同館の庭園に出てみました。展示室には何度も足を運びながら、屋外を拝見するのは初めて。古木が茂る斜面一帯をぐるっと囲む散策路。思いがけなく広い……。茶室があり、池があり、随所に石仏が安置されています。仏教的にもオススメ。企画ごとに展示品が変わる屋内と違ってこちらは「常設」です。