朝日新聞の紙面本文が、9月11日夕刊から太くくっきりした文字に変わりました。
と聞いて眺めてみても、そうかなあと思う程度。前日の新聞と並べて見ると確かにずいぶん黒っぽく見えます。
ワープロソフトでいえば、すべての文字を選択してボールド（Ctrl+B）を施した状態。ですが、そんなボタンを押すだけの一括変換ではなく、おそらく一文字ずつ設計し直したのでしょう。たいへんこまやかな処理だと思います。気づかないほど、というのがにくいですね。
クリエイターのはしくれとしましては、こうした読ませる工夫には非常に関心があります。ところが、なにしろ私は視力で不自由を感じたことがない（このところずっと両眼1.2）もので、「もっと見やすく！」という要求が実感として今ひとつわからないのです。だから朝日新聞のこのたびの努力には特に感動はありません。もっとも、読者の希望を綿密にマーケティングして実行されたのでしょうから、その点は心して受けとめたいと思います。
やぼなことを一言加えるならば、インクの使用量が増えるという意味では、けっして環境にやさしくない改革ではありますが。
