仏報ウォッチリスト

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 「能面」展を見た

三井記念美術館で展覧会「寿ぎと幽玄の美 国宝雪松図と能面」を見ました。
なにぶん会期終了(1/24まで)が迫っているため強く推薦するわけにもゆかないのですが、あくまで記録ということで書き残しておきます。
内容は、タイトルの通りです。円山応挙筆の国宝「雪松図屏風」、これが寿ぎ。新指定重要文化財「旧金剛宗家伝来能面」54面、これが幽玄。
私のお能鑑賞はまだ詞章を理解するのが急務で、ビジュアルを味わうまでに至っておりません。面に関しては、演者が年齢や性別を超えるのに便利な道具というくらいの認識。でもこうして展示品を間近で拝し、見る角度を替えたりなどしてみると、なるほど面白いと思えてきました。もっともその優劣や巧拙は分からずじまいですが。
以下は会場で走り書きしてきたパネル説明。仏教とおおいに関係あるようなので。

 能面の作者
翁面の作者として、春日・日光・弥勒が伝えられているが、古来傑出した能面作者十人すなわち日光・弥勒・夜叉・文蔵・小牛・赤鶴・龍右衛門・日永・越智・三光坊を十作と称し、日光・弥勒はその筆頭におかれた。
春日は神作として十作の上におかれ、聖徳太子淡海公弘法大師とともに神聖視されていた。金剛流では春日を推古天皇のときに百済から渡来して大和春日の里に居住した仏師鞍部止利(登利)としているが、『風姿花伝』にみられるような猿楽源流伝説に仮託したものであろう。(略)
越前では、越前平泉寺の僧で後に比叡山延暦寺に移ったとされる三光坊が出目など近世面打ちの祖とされ(略)日氷は氷見とも書かれ、越中国氷見の僧侶でもあったと言われる。