仏報ウォッチリスト

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お能「高砂」

国立能楽堂お能高砂」を見ました。女性能楽師による、と銘打った企画で、シテとツレが女性、でも他は男性で、やはり全員女性というわけにはゆかないようだ。笛と小鼓は女性。
前場は住吉の松を尉、高砂の松を姥に人格化。ウトウトしていたら二人が舞台上に現れていて驚く。あひおいの夫婦ということでおめでたい場面。高砂上代万葉集、住吉は当代の古今集という趣向は実感しにくい。「それ草木心なしとは申せども花実の時を違えず 陽春の徳を備へて南枝花初めて開く しかれどもこの松は その景色とこしなへにして花葉時を分かず」。
後シテは住吉の神で、舞は若々しく力強い。「神と君との道直に 都の春に行くべくは それぞ還城楽の舞」。ひたすらめでたい。