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仏報ウォッチリスト

ここは仏教の最新情報、略して《仏報》の材料をとりあえず放りこんでおく倉庫です。

「仙厓ワールド」

永青文庫の展覧会「仙厓ワールド -来て見て笑って!仙厓さんのゆるカワ絵画-」(10/15~1/29)全4期を鑑賞して、ごほうびに禅画ポストカードセットを頂戴しました。なんと太っ腹な記念品。カードの絵柄は内緒です。 同文庫の仙厓コレクション全100余点を4…

「ゆく年くる年」2016

2016-2017『ゆく年くる年』NHK総合、12月31日、23:45〜翌0:15〔テーマ〕「変わる風景 変わらぬ祈り」〔中継地〕 秋田・地蔵院 奈良・春日大社(キーステーション) 北海道・南富良野神社 香川・善通寺 東京・バスタ新宿 京都・平等院 兵庫・神戸港 ——————(…

「浮世絵ねこづくし」

そごう美術館で展覧会「あそぶ浮世絵 ねこづくし」を見ました。平木浮世絵財団の所蔵品から、猫が登場する浮世絵約140点。まったく通りすがりの時間つぶしで入ったのですが、徹底した猫しばりの企画は楽しめました。 役者絵でたぶん本人そっくりに似せてあり…

能「名取ノ老女」

1週間で2回目の国立能楽堂に行き、復曲能「名取ノ老女」を見ました。名所と伝説を盛り込んだ作品が震災復興の願いを込めてよみがえる。芸能とはこうやって生まれてゆくのかと感動しました。 名取の老いた巫女に熊野から山伏が神託を届ける。梛の葉に虫食い跡…

能「姨捨」

国立能楽堂でお能「姨捨(おばすて)」を見ました。山中に捨てられた老女が見せる舞。にじみ出る悲嘆、悔恨、怨嗟、諦観。 設定として意外だったのは、宗教者が出ないことです。老女と会うのは都の者。旅僧のように供養をしてくれず、最後は見捨ててさっさと…

翁・竹生島・橋弁慶

第56回式能でお能「翁」「竹生島」「橋弁慶」を見ました。能楽協会主催の昼の部のプログラム。式能というのが他の舞台とどう違うのか、きっと関係者の側ではその格式などで厳然たる違いがあるのでしょうが、見る側にはあまりピンと来ません。 「翁」は前回、…

「書の流儀」

出光美術館で「文字の力・書のチカラⅢ 書の流儀」を見ました。 第1章は書の多彩な表現を主に仏教関連の作品で提示。奈良時代の薬師寺経に見える楷書の歴史。理趣経種字曼荼羅の絵画的な遊戯。日課念仏のリズム感。明恵筆消息の即興的な字を見ればその内容を…

「水 神秘のかたち」

サントリー美術館で展覧会「水 ―神秘のかたち」を見ました。飲料会社サントリーを持ち上げる企画かくらいに軽く考えていたらとんでもない、テーマ追究の深さに驚きました。 水と信仰との関係——多賀社の湯立、流木で造った長谷寺式十一面観音、サラスヴァティ…

「ゆく年くる年」2015

2015-2016『ゆく年くる年』NHK総合、12月31日、23:45〜翌0:15〔テーマ〕「笑顔のあすへ 希望の灯(ともしび)」〔中継地〕 福井・永平寺 三重・伊勢神宮(キーステーション) 茨城・報国寺 宮城・上山八幡宮 島根・円成寺 滋賀・比叡山延暦寺 ——————(ここで…

「一遍聖絵」展

特別展「国宝 一遍聖絵」を見ました。3館共同開催のうち、遊行寺宝物館は行けず、神奈川県立歴史博物館に1回、巻き替えがある神奈川県立金沢文庫は2回、加えてサテライト会場の東京国立博物館に1回。 一遍聖絵は遺品の少ない一遍上人の生涯が分かる史料であ…

「慈光寺」展

埼玉県立歴史と民俗の博物館で、特別展「慈光寺―国宝 法華経一品経を守り伝える古刹」を見ました。奈良時代の創建とされる埼玉県ときがわ町の天台宗慈光寺の寺宝をずらりと揃えた展覧会。坂東札所第9番として知られる観音堂の本尊千手観音立像は秘仏のため写…

「一休」展

五島美術館で、特別展「一休 とんち小僧の正体」を見ました。担当学芸員の名児耶明先生が講演する時間に合わせて訪館。展示を見る前に特別展の意図を聞けたのは有意義でした。お話は図録の論考「一休の墨跡」と重なる内容ですので、ここから引用する形でまと…

「安宅」「鉄輪」

国立能楽堂でお能「安宅」と「鉄輪」を見ました。「安宅」は初見。言わずと知れた「勧進帳」の元版。作り山伏の逃避行、義経は剛力(強力)に身をやつし、弁慶が偽の勧進帳を読んで関所を突破する。総勢12人で威圧、弁慶が義経を金剛杖で打擲するしぐさが直…

 能「善知鳥」

国立能楽堂でお能「善知鳥(うとう)」を見ました。2010年4月に続き2回目の鑑賞。 殺生を生業としていた猟師が死後に遭う責め苦。和歌を元にした善知鳥説話に立山地獄説話を重ねる。とくに鳥の雛だけをおびき寄せて獲っていたことがなじられる。僧の供養によ…

 「浮舟」「善界」

宝生能楽堂でお能「浮舟(うきふね)」と、「善界(ぜがい)」を見ました。「浮舟」は、言わずと知れた源氏物語のクライマックス。薫中将と匂宮の二人の愛に揺れる女性が主人公で、入水し横川の僧都に助けられます。動きは少ないけれども、はかなげな浮舟の…

 「古代の仏教」

横浜市歴史博物館で企画展「古代の仏教 ー博物館収集資料を中心にー」を鑑賞しました。当館ほか横浜市立の博物館施設が所蔵・保管する文物で、仏教伝来から平安中期までの日本仏教史を紹介する企画。とはいえ京都・奈良ではない当地では資料は限られており、…

 能「高野物狂」

国立能楽堂でお能「高野物狂(こうやものぐるい)」を見ました。「特集・寺社と能」というテーマの公演で、演能の前には解説と、真言聲明の会による「高野山の声明」がありました。 声明は大曼荼羅供と御影供からダイジェストで計30分ほど。コンサートホール…

 「鳥獣戯画」

東京国立博物館で特別展「鳥獣戯画 ─京都 高山寺の至宝─」を見ました。目玉の鳥獣人物戯画は最終の部屋に固め、この作品を所蔵する高山寺と同寺中興の明恵上人についての展示が大半を占めています。 鳥獣戯画は作者も制作意図も判明しておらず、したがって高…

 「平安古経展」

奈良国立博物館で「まぼろしの久能寺経に出会う 平安古経展」を見ました。平安と限定することで、経典のみならずこの時代の仏教の特徴も浮かび上がってきます。 展示順に、数少ない平安初期の写経、大般若経と一切経、埋納経、瓦経、銅板経、版経、金字経、…

 高野山開創と丹生都比売神社

和歌山県立博物館で特別展「高野山開創と丹生都比売神社 ―大師と聖地を結ぶ神々―」を見ました。 高野山の歴史は複雑で、仏教の知識だけではうまく掴めないところがあります。そうした地域信仰の伝承を地元史料で明快に紐解いてゆく有難い企画です。 弘法大師…

 「三山」「春日龍神」

宝生能楽堂でお能「三山」「春日龍神」を見ました。いずれも奈良を舞台としたお話。「三山」は男と女二人の恋争い。香具山を膳公成に見立て、耳成山が桂子、畝傍山が桜子だという。男を奪われた桂子が桜子に向ける執心が話のかなめ。先に登場している鬱屈し…

 「インドの仏」

東京国立博物館で特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」を見ました。展示品は多すぎず少なすぎず堅実な内容で、見たまま素直に受けとめられました。 「インドの」というからには「中国の」「日本の」と対比しているのかというと、…

 「陸にあがった海軍」

畑違いのテーマですが近所だし次回展の情報も欲しいしと思って寄ってみた神奈川県立歴史博物館の特別展「陸にあがった海軍」、驚きました。見に来て良かった。 副題「連合艦隊司令部日吉地下壕からみた太平洋戦争」のとおり、先の戦時中に横浜市内に作られた…

 「求塚」

宝生能楽堂でお能「求塚」を見ました。旅の僧が生田の里で若菜摘みの女から求塚のいわれを聞き、読経で弔うと、くだんの女性が地獄で苦しむ姿を見せます。 前半は三人の若菜摘みの女性がゆるやかに舞ってのどかそのもの。幻想的な光景からやがて過去の悲劇が…

 「円空・木喰展」

横浜のそごう美術館で「微笑みに込められた祈り 円空・木喰展」を見ました。それぞれ約80件ずつ。複数体を一組の1件で数えているので、いったい合計で何体おでましなのか。これでもかのオンパレードでお腹一杯。 前半が円空。冒頭に等身大3体、その裏手に螺…

 「頼政」「実盛」

国立能楽堂の「のうのう能特別公演」で、宝生流のお能「頼政」と観世流「実盛」を見ました。老武将の幽霊が出る修羅物の二本立てという大胆なプログラム。戦場での恨み言を吐き出すほうはスッキリするでしょうが、じっと聞かされるのはつらいものです。「頼…

 「大原御幸」

国立能楽堂でお能「大原御幸(おはらごこう)」を見ました。建礼門院が後白河法皇に語る波瀾の半生。まるで六道のすべての世界を経巡ったかのような経験を、ごく穏やかに再現してゆきます。 あらかじめ渡辺保『能ナビ』で予習したポイントは、山里の静けさ、…

 「仏原」「車僧」

宝生能楽堂でお能を2番見ました。「仏原」は、平家物語の白拍子仏御前が故郷仏原で僧の前に姿を現す話。類曲の「祇王」は現在能で清盛に白拍子祇王よりも仏御前が寵愛される場面でしたが、本作はその後日談に当たります。 後場では舞が中心で、祇王が捨てら…

 「熊野 聖地への旅」

和歌山県立博物館で世界遺産登録10周年記念特別展「熊野―聖地への旅―」を見ました。 熊野と聞いて思い浮かぶのは上皇の御幸と、庶民による蟻の熊野詣。けれどもそれらは歴史のほんの一齣にすぎません。展示は神話の時代から平成の作品まで扱っており、まさに…

 「醍醐寺」

渋谷区立松濤美術館で「御法(みのり)に守られし 醍醐寺」を見ました。展示替え分も含めて全44点とこぢんまりした内容ながら逸品揃い。夏の奈良国立博物館の特別展とは直接関係ないようで、冒頭の説明によると、館長さんが以前に醍醐寺の展覧会を担当したの…

 「日本国宝展」

東京国立博物館で「日本国宝展」を見ました。「祈り、信じる力」をキャッチフレーズに国宝の宗教美術を中心とする展示。当然ながら同館所蔵の作品が多く、お蔵出しの感が強いものの、日ごろの企画に引っかからずこういう機会でないとスポットが当たらないで…

 「采女」「鵜飼」

宝生能楽堂で、お能「采女(うねめ)」を見ました。6年ぶり2回目。前回2008-07-21 小書「美奈保之伝」は、道行省略、前シテ登場の演出変更、詞章改訂など、原曲とずいぶん違うもようで、謡曲集を見ながらどこが違うのかを確認するのが大変。でもこういう見方…

 「宗像大社国宝展」

出光美術館で「宗像大社国宝展 ―神の島・沖ノ島と大社の神宝」を見ました。 福岡県の宗像大社(むなかたたいしゃ)は、宗像市内と沖合の大島、そして玄界灘の沖ノ島にある三つの宮からなります。とくに4世紀にまでさかのぼる祭祀具が発見された沖ノ島は「海…

 「東北のオカザリ」

多摩美術大学美術館で、展覧会「東北のオカザリ―神宿りの紙飾り―」を見ました。福島・宮城・岩手の伝わる切り紙飾りを、現物と写真で紹介。神社の正月飾りが中心。紙飾りは大きく分けて、網飾り・切り透かし・御幣の三つ。とくに網状の細工でめでたい物をつ…

 「庶民の祈り」

神奈川県立歴史博物館でコレクション展「庶民の祈り −御札・御守のさまざま−」を見ました。タイトルの通り所蔵品の蔵出し。メイン展が別にあって、こちらは無料で見られるおまけのような扱いですが、2部屋を使った中身は充実しています。以下、説明文のメモ…

 「百万」

国立能楽堂の興福寺勧進能で「百万」を見ました。 この作品は2012年2月以来、2回目の鑑賞。その間に見た子を失う話と比べ、当作はかなり早い段階で子が母の存在に気づきます。その確証を得るためしばらく遠くから見ていて、クライマックスで名乗り出る。早く…

 祈りの造形展

五島美術館で「祈りの造形展」を見ました。仏教美術の中でも文字作品を中心に展示。 古写経は奈良時代の願経から大聖武、平安の装飾経まで多彩。ただし展示の並びが、古い順なのかテーマ別なのか珍しい順なのか不明で戸惑う。絵入りの過去現在因果経はやはり…

 「三井寺」「熊坂」

お能「三井寺」を見ました。4年ぶり2回目。その間に他の物狂能を見てきてここに戻ってみると、いたってシンプルに感じます。感情のみならず、視覚(秋景色)と聴覚(鐘の音)に訴えるのも特徴。 まず清水寺を訪れて夢告を得るという冒頭のワンクッションは何…

 「賀茂」「玉鬘」

お能「賀茂」を見ました。賀茂社の祭神を寿ぐ内容。舞いが三態、間狂言の三段ノ舞と、後ツレの天女ノ舞と、後シテの舞働。とくに天女がしっとりとしてよい。前半に水を汲む女が出て、クライマックスに別雷神が登場。水は農業に取って大切。 「法界無縁の衆生…

 起請文と牛玉宝印

國學院大學博物館で企画展「起請文と牛玉宝印」を見ました。人との約束を神仏にかけて誓う起請文は、寺社が発行する牛玉宝印という護符を刷った紙の裏に書くことが伝統となっています。現存最古の史料は1266年にまで遡る東大寺関連の文書だとか。そうした貴…

 山の神仏、チベット他

大阪・京都で展覧会を鑑賞しました。▼「山の神仏−吉野・熊野・高野」大阪市立美術館 http://www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/deities-of-the-mountains/ ユネスコ世界文化遺産に登録されている紀伊山地の3霊場を、像・画・工芸品で一望。掘り下げ方が深い。…

 「小塩」「鉄輪」

宝生能楽堂で、お能「小塩(おしお)」を見ました。大原野に咲き誇る桜。在原業平の古歌をベースに、業平が述懐する恋の遍歴、二条后との出会いと別れ。 始めは昔の恋人への未練かと見えて、次第にしっとりとした詠嘆に思えてくるのは、散り舞う桜のせいでし…

 竹生島・隅田川

宝生能楽堂で、お能「竹生島」を見ました。竹生島の弁才天と琵琶湖の龍神が舞い舞い踊る。それを目撃することになる大臣が、龍神(漁師姿)および弁才天(女姿)と一緒に舟で島に渡るという趣向が面白いと思います。「女人禁制ではないんですか」「いいんで…

 「玉体安穏の祈り」

神奈川県立金沢文庫で、特別展「中世密教と〈玉体安穏〉の祈り」を見ました。 玉体(天皇の御身体)の守護、イコール鎮護国家のために執り行われてきた密教儀礼について、古文書や仏像・仏画で紹介。秘密の儀式を覗き見るかのような緊張が走ります。 とくに…

 仙厓/国分寺/小津

都内で比較的小規模な3つの企画展を見てきました。 1)ディスカバリーミュージアム「禅・仙厓」 永青文庫の所蔵品から、仙厓義梵の禅画20点弱を、羽田空港の片隅でひっそり公開。禅僧のエピソード、仏菩薩、動物など出光コレクションでもおなじみの画題の別…

 お能「呉服」

国立能楽堂で、お能「呉服(くれは)」を見ました。中国からやってきた女工が美しい織物を作って天皇に献上し、御代を祝福するという内容。タイトルの由来は中国の呉国であり、現大阪府池田市の地名であり、呉織(くれはとり)と漢織(あやはとり)という女…

 東洋文庫の仏教文書

東洋文庫ミュージアムで企画展示「仏教 ―アジアをつなぐダイナミズム」(1/11〜4/13)を見ました。 東洋文庫は東洋学の専門図書館で、その蔵書を展示する展覧会という性格上、印刷された書籍や手書きの経典など紙の文書が中心。インドで生まれた仏教がアジア…

 被災文化財の修復

東北歴史博物館「神さま仏さまの復興」と、せんだいメディアテーク「牡鹿半島のくらし展 in 仙台」を続けて見ました。▼「神さま仏さまの復興 ―被災文化財の修復と継承―」11/16-1/13 ▼「牡鹿半島のくらし展 in 仙台 ―再生・被災文化財」1/10-13副題にあるとお…

 鸚鵡小町・道成寺

観世能楽堂で、お能「鸚鵡小町(おうむこまち)」を見ました。 老いさらばえた小野小町が帝から送られた歌に対し一文字だけ改変した返歌を鸚鵡返ししたという物語。続いて請われるままに舞を見せる。それは在原業平が玉津島明神で舞った法楽之舞だといいます…

 古文書の展覧会

古文書の展覧会を3件見ました。 「中世の古文書」国立歴史民俗博物館 「こもんじょざんまい」神奈川県立歴史博物館 「平成25年度東寺百合文書展」京都府立総合資料館 いずれも、ふだんは表舞台に出てこない地味な存在の古文書の価値をいかに伝えるかに力点を…